増税反対 = 虫がいい?
今日、某ニュースサイトでこんな記事を目にしました。
「『痛みを伴わずに守ってもらおうという感覚を持っちゃいけない』増税めぐり持論
1/22(日) の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」出席者の発言だそうです。
見出しを見て一瞬、胸に罪悪感がよぎりました。
それから「ん?」と違和感を感じ。
この感覚がどこから来たのか、見つめてみました。
痛み = 国を守る
増税反対 =虫のいい考え
こんなメッセージが「忍ばされている」ように感じたせいでした。
「男は黙ってサッポロビール」という CM が昔ありましたが、「大人は黙って増税賛成」した方がいいのでしょうか?
でも、それと「白紙委任」は別の話ですよね。増税の「中身」が問題の筈です。
日本の軍事費の現状
今、日本の軍事費は「専守防衛」といいながら世界第 9 位です。
でもこれでは足らないので倍増させて世界第 3 位にする、と政府はしています。
ちなみに、1位はアメリカ。2位は中国。
国土の広さ、人口、経済力… どれを比べても日本とは比較にならない大国です。
にも拘らず、そこまで軍事費が必要だというなら、知りたいですよね。
具体的にどんなリスクがどれだけあるのか。
そのために何をどれだけ増強し、どのように日本を守る戦略なのか。
憲法とは矛盾しないのか。
私たちのために最適に使わせるべく、預けている「税金」と「権限」です。
教育、社会保障などの深刻な諸問題を投げうって優先するからには、それだけの必然性を示すべきですよね。
岸田さんには説明責任があり、私たちには知る責任があります。
でも、テレビや新聞で岸田さんがまともに答えた所を見た方はいない筈です。テレビや新聞どころか国会でも一切、答えていないのですから。
「先制攻撃」と「地上戦」のリアル
政府は、国会が閉じた途端「安保 3 文書」を出してきました。一度も国会で議論せず、与党内でのみ話し合ってきた内容です。果たしてその内容は…
・長距離弾道ミサイル(トマホーク)を始めとした攻撃型兵器の配備計画
・全国各地の自衛隊基地を攻撃に耐えられるよう地下化する計画
・民間軍事産業を実質的に国有化してコントロールする計画
・長期戦に必要な消耗品(弾薬等)の生産体制を強化する計画
etc. …
「反撃」「抑止力」という言葉をちりばめながら、その内容は「先制攻撃」と「日本国内での地上戦」をリアルに想定した計画となっています。
この矛盾について説明は一切ありません。
この「安保 3 文書」 は、端的に言って恐るべき内容だと思います。
決して閣議決定で進めていいような次元ではないです。
そして肝心の財源の話はうやむやです。ただ、ありとあらゆるお金をかき集めてつぎ込むという事は読み取れます。
「大人は黙って白紙委任状」
そんなわけあるか!と言いたいです。
忍ばされてくるメッセージに気をつけたい
私は太平洋戦争を知らない世代ですが、当時マスコミが政府と一体になって国民感情をあおり、戦争に駆り立てていった事は知っています。
「大人は黙って白紙委任状」的なメッセージが、今後あらゆるチャンネルを経由して、私たちの無意識に「忍ばされて」くる事も予想されると、私は思っています。
気をつけたいと思います。「罪悪感」と「違和感」に注意して。
追伸
本記事は、冒頭で引用させて頂いた記事について決めつけるものではありません。個人の感想から出発して一般的に考察しました。