【連載】れいコラム No.10&11 #学校のコロナ対策

新型コロナが「5類」とされたのにあわせ、学校の「コロナ対策」も変わりました。
マスクは自由。出席停止は5日に短縮。「濃厚接触者」という言葉は消え、オンライン授業も実質なくなりました。

おしゃべりしながら食べる給食。休み時間に自由に行ける図書室。子どもの楽しみが復活した事は、うれしいです。
でも、コロナは同じようにあるのに「5類になったからOK」というのは、論理的におかしくないか…?と思います。

「5類になる」前までは、家族などの身近な人がコロナになった時や、自分の感染防止のため、登校を自粛してオンライン授業を選択できました。その日は「出席停止」とされ、欠席とは区別されてきました。
でも今は、そのような理由でも「欠席」とされ、オンライン授業は受けられなくなりました。

学校に理由を聞いてみた所、「オンライン授業は、対面授業と比べると理解度が劣るから」、「体調がよくない時は、無理をせずしっかり休んだ方がよいから」との回答でした。無理のある説明に聞こえました。
出席日数は受験に影響します。子どもが無理して登校しなくてもよいようにするには、むしろオンライン授業の選択肢が必要な筈です。
感染防止の観点からも、自分が無症状でも家族が発症している場合は、オンライン授業で様子を見れれば安心です。
オンライン授業は理解度が劣る、とかいう前にもっと工夫して改善できる筈です。

そんな疑問を胸に、文科省のホームページを見てみた所、新型コロナに関する保護者向けQ&A集は、「5類」になる前の日付から更新されていませんでした…。
5類になってもう2か月が過ぎています。あえて「放置」なのねと、呆れます。

学校関係者向けのマニュアルは更新されていたので、見てみた所、「感染が落ち着いている平時には~」「やむをえない場合には~」などの記述があるのに、その判断基準は示されていません。
また「学校でのコロナ対策」は手洗い、窓開け、大声での会話を控えさせる、などの基礎対策に終始して、空気清浄機や検査キットの配備、少人数学級編成などの、予算を伴う措置はありません。

「コロナとつきあっていく」と腹を決めたら、むしろ予算をきちんと付け、科学的に対策する必要がある筈です。
桁外れの感染力、予想できない急変、厄介な後遺症…。そんな感染症だからこそ、PCR検査、治療薬、後遺症のケアなどに、誰もが簡単につながれる体制が不可欠な筈です。
「万全の体制を敷いて、日常を取り戻そう」それが世界のコロナ対策であり、当たり前の事だと思います。
残念ながらそれとは真逆に、「ただ単に、ないかのように振る舞う」事を強いられているのが、今の日本であり学校ではないでしょうか。これが、世界最低レベルの政治によるコロナ対策か…と、怒りとともに思っています。

学問の世界にも「2023年問題」~ 非正規雇用の問題

学問の世界にも「2023年問題」と呼ばれる非正規雇用の問題がある事を知りました。
きっかけは写真の日刊紙です。大学や研究機関に対し、非正規の雇い止めをしないよう文科省が通達を出したとの記事です。

2022/12/1(金)付 しんぶん赤旗1面

その昔、民主党政権時代の最後(2012年)5年勤続したら正社員(無期雇用)へ、が法制化されました✨
しかしその後自公政権が返り咲き、大学や研究機関にそのための必要な予算が付けていない💧
そのため大学や研究機関は、権利が発生する直前に雇い止めに走ってしまう…。
その最初の波が2023年3月です。(研究者等は期間が10年)

一番惜しんではいけない「人」への投資をとことん惜しんで国全体の足を引っ張っている…それが結局、今の政府のやってきた事だと私は思います。
日本が立ち直る鍵はやはり「人」しかない…改めて思います。